”眼球堂の殺人”の感想

読んだ

面白かった

 

やっぱ自分は王道が好きなんだなあってわかる

館に天才が集められて、天才を集めた天才が殺されるところから始まるストーリー。
ワクワク感がやばいよね。
すべてがfになるが好きな自分にはドンピシャだった。

 

主人公が異端な数学者っていうのもマジで好き。
みんなを集めた驫木が常人には理解できない思想を語り出すシーンもいい。
建築学こそあらゆる科学の頂点に立つもの」っていう無茶苦茶な理論を展開しているように見えてどこか説得力がある気がする振る舞いとか。
S&Mシリーズを高校生で読んだ時のあの気持ちが蘇ってきた。

十和田のキャラはだいぶ好きなんですけど結構沈黙してるシーンが多くて、彼の内面というか芯みたいなものがまだあまり掴みきれなかったので、続編も読んでみたいなあって。

あとなんか、表紙の手触りが気持ちいんですけどなんででしょうか。
他のカバーと違うよね?

 

 

 

こっからネタバレ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリックに関して、落下死の方はなんとなくわかったけど(S&Mシリーズのオリオン像のやつ読んでたから)驫木を突き刺した方はマジでわかんなかったし読んでてびっくらこいた。

善知鳥の正体に関しては、出てこない時点で登場人物の誰かなんだろうなあってなって、そうなると候補は一人しかおらんなあってなってしまった。
読んでるとガッツリ地の文で自分のことを神って言ってるんですよね。気づいた時めっちゃ嬉しかった。こういう叙述トリック好物だし。

あと、驫木博士と南部先生が言い争ってて、そこに十和田が入っていかないのが読んでてちょっと不満だったんだけど、結末まで読むとまあ然もありなんって感じ。
思想は本心かもしれんけど実際は善知鳥の傀儡なわけだしね。最後に善知鳥との対話が見れたので満足です。

結構持ち上げた割に最後善知鳥を小物っぽくして終わったんですけど、続編で再登場したりするんでしょうか。しなさそう。